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こんな仕事が何の役に立つんだ?(後編) 

前回、実際にいろいろな見方で書き出して見ましたが、この考え方は実は有名なイソップ物語にも出てきます。 

「3人のレンガ職人」というお話です。 

このお話は、レンガを積む仕事をしている3人の職人の目的意識・視座の違いを伝えているのですが、 
1番目のレンガ職人はただただレンガを積むだけの仕事と思っている。 
2番目のレンガ職人は仕事を通して生活費を稼げると思っている。 
3番目のレンガ職人は歴史に残る偉大な大聖堂を造っていて、世の中に貢献できると思っている。 

 3番目のレンガ職人はメタ認知できる人ですね。 
この違いは、社会人として経験を積む中で5年、10年で地味に響いて来ることは間違いありません。   

「もっと大きな成果の見える仕事がしたいのに、こんな地味な仕事ばかりをやっていて、自分は10年、20年後どうなっているだろう。自分の道は正しいのか、キャリアに漠然とした不安がある」 

あなたがプロジェクトオーナーだとしたら、大きな成果の見える仕事は、どんな人に任せたいでしょうか。 
少なくとも信頼があり・周りの評判の良い人ではないでしょうか? 
では、信頼や評判はどうやったら上がるのでしょうか。 
信頼や評判は一朝一夕には上がりません。 
レンガのようにちょっとした仕事の積み重ねでもあるんですよ。 

また、その地味な仕事は、経営にとってどこに役立つのか。 
経営がどんな要素で成り立つのか、構造を理解し、ブレイクダウンしながら想像することも大事なことです。 
想像できないなら、経営の仕組みを学ぶことで、想像の解像度が上がります。 
何となく漠然と考えていたものが、一つずつに名前を持ち構造を言語化できるようになるのです。   

これらはコンサルタントの新人が学ぶ考え方でもあります。 
コンサルタントの1年目の教科書的な本を見て見ると、マインドの持ち方や思考法がいろいろありますのでお勧めです。