広報担当者はいつプロジェクトに参加すべきか

これ、とても難しい問題です。

サービスの企画当初から広報担当者が参加する企業もあれば
ほぼサービスの完成が見えてからという企業もあります。
当然どちらにもメリットデメリットがあります。

広報文のクオリティだけでいえば、サービスがほぼ完成して初めてサービスをみるスタイルのほうが、先入観などなく、記者やユーザーと同じ視点でわかりやすい文章を作成できると思います。
一度知ってしまうと、開発の経緯や、開発者の想いに引きずられずに、
初見の人にとってわかりやすいプレスリリースをつくるというのは結構難しいものです。
そして、過去のいろいろに配慮したプレスリリースというのはたいてい非常にわかりづらいものになってしまうのです。

しかし、開発がほぼ完了した状態では、広報・プロモーションの側面から追加して欲しい機能などを盛り込むことが難しくなります。また、スケジュールの問題から、選べる広報手法が限られてしまうというデメリットもあります。特に、SNSや動画などの活用も広がっているのでスケジュールにもゆとりをもって動きたいですね。

これは私の個人的な意見ですが、どんなタイミングで参加するとしても
広報担当者は開発チームとはある程度の距離感が必要だと思います。
広報担当者はあくまでも、外部からの視点が必要なので、社内の事情に寄り添いすぎてはいけません。

「現場の事情も知らずに無理をいうな」
「そんなスケジュールはありえない」
「そんなことは外に話したくない」
などなど、開発の現場からは嫌われることもありますが、
外部の人からの要求に応えることも企業としては必要です。
社外の人がどう感じるか、何を求めるかを社内に伝えることも広報の大切な仕事です。

ですから、ときどきは状況をキャッチアップしつつも
どっぷりになりすぎないよう、適度な距離感を意識しつつ動けるのが理想です。
広報って華やかにみられがちですが、ちょっとさびしさもある仕事なのです。