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ロングライフサイクル時代というお話

Gotoです。

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家電watchより

高額家電を値引きしない新制度、日立がパナに続いて導入

https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/news/1534482.html

家電watchより

 イヤーアップデートで新製品を投入する!というのが日本の常識的なところがありましたが、自動車が3~4年のライフサイクルを壊してから、徐々にロングライフサイクルに移行しつつありましたが、家電にもその流れがくるようです。更に一部メーカーでは在庫リスクをメーカーが持つことで価格拘束を行うということまで実施してくるというから日本も変わってきたなぁと感じる次第です。

 なお、日本人は「刷新!」「ブランニュー!」というのが大好きなので、部品の共通性がない新規品は良いものだ!というところがありますが、販売店やメーカーからしたら実はたまったものではないのです。メーカーは管理する部品は増えますし、販売店は新しいものがでるごとにアフターパーツを持たないといけない。ユーザーも持っている部品と互換性がないなど実はあまりいいことがないのです。

 趣味性の高い分野でも全く同じことがおこっており、そのせいでアフターパーツが販売店に並ばないという事態すら起こっているわけですが、実はこのような内容をいち早く変えているメーカーがあります。

 日本で一番売れている軽自動車と言われるホンダ N-BOXは長いライフサイクルを持たせながら、初代から変えなくていい部分は継承し、どうしても変えたい部分だけを刷新するという手法をとっており、現に先に先行公開された次期型も初代から継承しているパーツがいまだあるとのことです。

 この「機能的な変更がないなら継承する」という決断をできない日本のメーカーや設計者が多いことが現時点を生み出していると私は考えます。一つ一つではなく完成品の性能がどうであるか?に重点を置いていればそういう考え方には至らないはずです。

 これは「まずゴールから考える」という文化と、「一つ一つのプロセスを大切にする」という文化の違いだと言えますが、日本は後者を重視しすぎる傾向があったことが今の状況を生んでいるのではないでしょうか?

 そして、この現象は様々なビジネスの場面でも見受けられます。どういう結果を成し遂げないのか?を最初に決めないばかりにいつまでたっても終わらないプロジェクトをみたことはありませんか?だいたいにしてやっていくごとにゴールが変わっていつまでたっても終わらないという悲劇が待っているのです。

 ゴール像をしっかりと描き、そのゴールに見合ったパーツや仕組みを考えて作り上げていく、その中に「長く使われるものにする」というゴール画も含まれていこうとしてるのが昨今の状況ではないでしょうか?

 会社やビジネスも「長くよい形で機能すること」はないより大切なファクターです。もしかしてそれを忘れていませんか?今一度ご自身の周りをこの機会に見直してみてはいかがでしょうか?