Gotoです。
ベネッセがAzure OpenAIを使った「自由研究おたすけ AI」を無償公開 子供×生成AIに不安を覚える保護者はどう感じたか
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2307/12/news207.html
ITmediaより引用
ChatGPTが流行ったことで、あちこちから生成AIサービスが乱立してきておりますが、ベネッセの取り組みがある意味で生成AIの正しい使い方の一つだなと感じたので本日ちょっとご紹介します。
先に結論を言うと、このベネッセのシステムは「なにをやるか?どういうものを選ぶか?の取り組みのプロセスをサポートする」ことに特化しており、「結論は提示しない」ように設計されています。生成AIというか「自身の代わりに成果物を作ってくれる」ものだと感じている方も多いでしょうが、AIを一番うまく使う方法は「最適な結論への道筋をサポートさせる」ことだというお話を少々。
現在、人間がなにかを行おうとすると、まずゴールイメージを作ります。そして、そのゴールにたどり着くのに必要な要素を集め、そしてパーツを作っていきます。最後にそれらを組合せ成果物とします。この作業はおおまかに2つにわけることができ、「情報の収集」と「成果物の構築」の2つなるわけですが、ついつい「成果物の構築」をAIにやらせたらいいじゃないか?という方が多いのも事実です。しかし、成果物の構築で大事なのは「最適な情報の収集」であり、それが間違うと成果物の質はあがりませんし、誰かに集めてもらった情報を成果物にすると説明ができないというという場面を私も多く見てまいりました。
成果物には説明が伴うということを原則とするならば、やはり情報収集のプロセスは製作者自身がおこなうことで理解が深まりますが、これはなかなか大変な作業です。そこで統計学の化け物であるAIを活用し、曖昧なゴールをハッキリさせ、それに必要な情報収集をサポートしてもらうことでより早く情報収集を効率よく終わらせ、質の高い成果物をいち早く生み出すことができるようになるわけです。
この主体が人間であるということを置き去りにしてしまうと、最終的に統計学から導きだされる同じような成果物が溢れかえることは以前のお話いたしました。ですので、今回のベネッセの生成AIの役割設定というのは至極正しい使い方となるわけです。 本来、子供の自由研究などは親がサポートするという時代もありましたが、共働きで学童などで夏休みをすごくことが多い子供も増えてましたので、生成AIが親代わりをするというのもこれから普及するかもしれませんね。
本日はベネッセの事案からみる生成AIの正しい使い方の一つをご紹介しました。何かの参考になれば幸いです。