なぜ交通系非接触決済がFelicaだったのかという今更聞けない話

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Gotoです。

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ケータイwatchより

新しいSuica改札システム導入、首都圏は2023年夏以降

https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1491020.html

ケータイwatchより引用

 引用している記事はSuicaの処理が改札機ではなくセンターサーバー型になるというニュースですが、
これはこれで時代が進歩したなぁという話ですが、そもそもなんでこのSuicaは欧米で用いされているNFCでなく独自規格のFelicaだったのか?という小話を少々。

 現在では幻のType-Cとしてではなく、NFCの一部としてFelicaは生き残りましたが、そもそもなんで従来でいうType-AやBではダメだったのか?というお話なんですが、あちこちで語られているとおり反応速度が一番の問題だったのです。

 日本のラッシュ時の改札の通過速度や密度は世界でも稀なもので、それを先の話にありました改札機単体で非接触処理を完了させるにはとにかく素早く通信し、処理を完了させる必要がありました。この要件を満たしたのFelicaであり、汎用チップで低価格で調達できたType-A、B(これは住基カードやマイナンバーカードで使われています)ではとても処理が追いつかないというフィールドデータに基づいてFelicaは開発され、チューニングされたのが現在の姿です。

 海外の交通事情であれば正直Felicaのスペックはオーバースペックだと関係者の方に聞いたことがありますが、日本においてはFelicaの性能であってもエラーが起こる場合があるぐらいですから、今後NFCでの改札というのが実現したとしてもなかなか認証されない、立ち止まらないといけないという事態がおこることはすでに実証されているわけです。

 とはいえ、そんなに急いでいかなくても!という空気がここ数年ありましたが、世の中がオンサイトへまたも流れ始めている中ですから1年後にはコロナ拡大前に近い交通事情が復活することは容易に想像ができます。

 そんな大規模処理を少しでも効率化するべくセンター処理に切り替え、改札機をセンサー特化させ負荷を減らそうというのが今回のJR東日本の施策であり、NFC対応を求められる中で先見の明ともいうべき対応ともいえるわけですね。

 よくガラパゴス化した技術がといわれますが、「郷に入っては郷に従え」ではないですが、その国の文化や実情に合わせたものを開発し、使用することで便利を手に入れることができるのはなにも悪いことではなく、逆にFelicaのような素晴らしい技術は世界に誇るべきものなのです。

 本日は今更聞けない交通系非接触決済がなぜFelicaなのか?というお話をいたしました。なんの役に立つかは不明ですが、ちょっと豆知識で知っておくと改札で止まってもイライラしないかもしれませんよ?