前回は、広報担当者の取材対応の心構え(https://expression.work/topic5466)についてお話しましたが、今回は、取材のメインスピーカーとなるサービス・商品担当者の心構えをご紹介します。
取材対応を依頼されると、まず「わーどうしよう!!」と思われる方も多いですよね。
取材を受ける機会はそうあるものではないですから、うれしさと同時に、
不安や戸惑いの気持ちが湧いてくるのも当然です。
しかし、せっかくの貴重な機会ですから、しっかりと不安を解消して、
自分が携わったサービス・商品を目いっぱいアピールしてくださいね。
今回は、私が某企業で広報を担当していた時によく受けた質問と、
その際の回答をご紹介したいと思います。
■「スーツを着てこないとだめですか?」「髪を切ってきた方がいいですか?」
→ 必要ないですが、自分が納得できるお気に入りの格好がおすすめです。
この質問、非常に多いのですが、スーツの着用は必要ないケースが多いです。
社長などのトップインタビュー以外では、写真撮影がない場合のほうが多いです。
あったとしても写真自体はとても小さいことが多いので普段通りでよいと思いますが、
Webなどに残ることもあるので、本人が気に入った姿で対応するのが一番です!
■「私では無理なので上司に依頼してほしい」
→ 大丈夫、不安を解消し、ぜひ対応をお願いします。
広報担当は適任者を熟考し、あなたに依頼しています。
前回の記事(https://expression.work/topic5466)でもご紹介しましたが、
広報担当者は記者の取材意図を確認し、社内でヒアリングをしたうえで、
適任だと思われる方に依頼しています。
記者の聞きたい内容について詳しく回答できるのが、上司や責任者とは限りません。
不安な場合は事前に質問リストをもらえないか、
自分で対応できる自信がない部分をフォローしてくれるメンバーや
上司にも同席してもらえないかなど、広報に相談してみてください。
■「話すのが苦手なので、うまく対応できそうにありません」
→ うまく話す必要はありません。
この質問もとても多いのですが、話した内容がそのまま書き起こされるわけではないので、
Web、新聞、雑誌など文字に起こすメディアの場合、話が上手かどうかは関係ありません。
(テレビ取材の場合はある程度上手に話せることが必要な場合も。)
記者は、記事を書くプロですから、あなたが話したことを読みやすい形にまとめてくれます。
取材対応者がすべきことは、記者の疑問に答えることです。
きれいに、スムーズに話す必要はなく、記者がサービスや市場環境を正確に理解できるように、
記者の疑問にしっかり耳を傾け、丁寧に説明してください。
記者は分からないことを理解するために取材にきています。
■「〇〇社と比較されたくないので、今回は対応したくない」
→ 取材対応を拒否しても弱点は隠せません。
弱点をどのようにみせるか、広報としっかり作戦を立てましょう。
他社との比較や、触れられたくない弱点については、
サービスをリリースした以上逃げられない問題です。
もしあなたが回答をせず、競合他社がコメントすれば、
より弱点が強調される可能性が高くなります。
今後どうしていくのか、弱点をカバーするどんな魅力があるのかなど、
ポジティブな回答ができるよう、広報担当者と作戦を練ってください。
取材を申し込んでくれた記者は、
商品やサービスに魅力を感じて声をかけてくれる人がほとんどです。
正しい記事を書くためには、弱点も含め正確な事実を把握しておく必要があるのです。
しかし、弱点をカバーするための対策や、
その弱点が残ってしまったいきさつなどを話して理解してもらえれば、
不必要にその点をフォーカスされることはありません。
ごまかさず正直にお話することが大切です。
■「バージョンアップが近いので、それが終わってから取材してほしい」
→ スケジュール管理や見せ方は一度広報担当にまかせて。
まずは状況を詳しく広報担当に伝えてください。
そのバージョンアップが、記事に付加価値を与えてくれるケースも多いので、
一度広報担当と記者の間で調整してもらうことをおすすめします。
記者と秘密保持の約束をし、
バージョンアップのタイミングで記事にしてもらうといった方法もあります。
取材の対応がどんなものかイメージしていただけたでしょうか?
ぜひ、不安や疑問はどんどん広報担当者にぶつけて、取材の場を有効活用してください!
次回は、今回ご紹介しきれなかった取材対応時の心構えについてもう少しお話したいと思います。