前回は「Web3」のキモとして考えられる「DAO」の解説しました。
ちょうどこの原稿を書いている時に前澤友作氏が「MZ DAO」を立ち上げたり、
映像監督の堤幸彦氏、本広克行氏、佐藤祐市氏が共同で、「SUPER SAPIENSS」を立ち上げたりと
様々なDAOが様々な形式で構築されていますので。引き続き、注視してみてはいかがでしょうか?
今回は「Web3」と並ぶバズワードである「メタバース」に関して見ていきたいと思います。
■メタバースとは?
さて「メタバース」ですが、本当にバズワードになっていますよね。
ですが、人によってはメタバースの解釈がごちゃごちゃになっているのかなと思います。
みんな大好きWiki先生はこのように仰ってます。
『コンピュータやコンピュータネットワークの中に構築された、3次元の仮想空間やそのサービスを指す。
日本にあっては主にバーチャル空間の一種で、企業および2021年以降に参入した商業空間をそう呼んでいる。』
平たく言うと、メインはバーチャルリアリティの言い換えとなります。
特に、コロナ禍によってリアルでの接触が難しい環境を経験し、
リモートでのコミュニケーション手段の模索の中で、
バーチャルリアリティでのコミュニケーションを推進するために、
Facebookが社名をMetaに変更したのが、ここ一年くらいの流れでしょうか。
コロナ禍以前にヴァーチャルリアリティもメタバースもありましたが、
人の繋がり方の手段の一つとして捉えるのが正解でしょうか。
大雑把な邪推になりますが、GAFAMと呼ばれるプラットフォーマーで、
Facebook(現・Meta)だけがSNSでの広告収益一本足打法で、
Web2の懸念で挙げたデータの中央集権化で最も影響があると考えられ、
現に、2022年4〜6月期は上場後初の減収だったようで、
Facebook(現・Meta)は新たなマネタイズ手法を確立しないと先細りが予想されるのです。
単にVRハードウェアであるオキュラスを売りたいというのもあると思います。
話がずれましたが、今、マスメディアなどで「メタバース空間」と呼ばれているのは、
以前にあったアメーバピグを3Dに変換したに過ぎないものが多く、そこに新しい体験があるのか疑問です。
個人的には、「メタバース空間」と呼ばれるコンテンツより、
2013年に閉鎖された「Turntable.fm」(2021年に復活)の方が、新しい体験があった様に思っています。
(個人的には初のメタバース体験)
ですので、今、世間で語られる大半の「メタバース」は私は様子見でいいのかなと考えております。
■Web3的なメタバース
これだけであれば、わざわざコラムに取り上げませんが、異なったアウトプットで「メタバース」を語られるケースも増えてきました。
例えば、Web3的な視点での「メタバース」になります。
ちなみに、Wiki先生ですが、「メタバース」に関して、このようにも仰ってます。
『英的名称に於けるメタバース(metaverse)とは、英語の「超(meta)」と「宇宙(universe)」を組み合わせた造語』になります。
この言葉の成り立ちを色々捉えることは可能ですが、
「宇宙」を「世界」とした場合、「世界」の中の一つに「コミュニティ」が当てはまるのではと考えられないでしょうか?
人は会社であったり、趣味のつながりだったりと様々なコミュニティに属したいと思い、
それぞれのコミュニティの帰属している証として、NFTやトークンであったり、メタバース上の土地を所持することを人々望むでしょう。
そして、様々なコミュニティに参加でき、それぞれのコミュニティにフラットに行き来できる環境が「メタバース」なのかなと考えています。
また、会社や家庭、趣味の繋がりなどのそれぞれのコミュニティで色々な人格を見せているが、
あくまでも個人は一人で、幾つもの人格の集合体が個人であると考えられ、
SNSで単一のアカウントで多面性のある個人では当然歪みが起こり得ます。
この課題を解決するためには、コミュニティ毎に分散化されたプラットフォームが「メタバース」とも考えられるでしょう。
このメタバースのアウトプットはVRでも、ARでも、3Dでも、2Dでもいいと思います。
もっと言うと文字だけのコミュニケーションでもいいのかなと思います。
そこで注目されているのが「Discord」になります。
次回は「Discord」を深く見ていこうと思います。