このコラムは壮大な地続きのストーリーですので、前回のまでの記事を先に読んでいただくと流れがわかりますので是非どうぞ。
引き続き、水道機材部で継手を代理店に卸している頃。
※詳細は前回の記事をご確認ください。
吉井のお姉さん的存在である、事務員さんが心にダメージを負って退社することになります。
理由は、所長のイビリです。そもそも女性蔑視の人間。
蔑むことで自分の欲求を満たしているような人間でした。
男の私は、居眠りや不真面目さはあっても、
一人しかいない営業として大切にしてはくれていましたが、
事務員さんに対しては絶対に褒めない。
気をまわして見やすい文章や資料を作ると、「言われたこと以外はするな!」
じゃあ、言われた通りの資料を作ると、「言われたことしかできないのか!」という毎日。
吉井少年は、事務員さんが弱音を吐くことはなかったので気にも止めていませんでした。
ただ、所長に対してはだせえ人間だと思っていたし、尊敬もしていませんでした。
が、事務員さんの手が震えはじめ、髪の毛が抜け始めた時に、辛い。
と初めて言ってくれたのです。
「歩く情熱」、「人生少年ジャンプ」、の吉井に火が着きます。着火です。
事務員さんに、助けてほしいと言われたわけではありませんが、
所長に同じだけの制裁を与えたいと思っちゃったのです。
次の日、社長秘書室の女の子に手紙を書きました。
東京本社配属の、仲良しの同期の女の子がいたのです。
これまでの経緯、そのイビリの内容、事務員さんの病状等ことこまかに送りました。
そして、それを社長に渡してくれと懇願したのです。
これをやっても事務員さんが会社に残ることは病状的に難しいため、
彼女の退社は前提でしたが所長を札幌以外に追いやってください。と。
街ナカで会うことも不安だと事務員さんがぽろっと言ってましたので。
そして自分もこんな人間を所長というポジションに据えるような会社に
勤め続ける必要は無いし、その人の人生を狂わせることになるので、
飛ばされるのを確認したら辞めます。
と手紙に書きました。ウケますね(笑
さて、手紙を送ったあと、どうなったと思いますか??
常務から吉井に直接電話が来ました。
(ちょうど携帯電話が普及し始めた頃だった)
手紙を読ませてもらいました。今の所長は一旦本社の窓際に所属させます。
(本当に窓際の部門でした。定年まで1年だったし、恩情もあった。)
事務員さんも、退職金が男性レベルのものだったと聞きました。
その上で、吉井さんは会社に残ってくれませんか?とお言葉を頂きました。
1ヶ月後すぐに新しい所長と事務員さんが来ました。
軽作業に於いての引き継ぎ後、
吉井少年はなんの未練も無く、会社をやめるのです(笑
当然、次の仕事を決めた上でですが。。。
その話は次回へ。