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IPv6シングルスタック方式

Gotoです。

 

本日は、ここ数日世間に飛び出してきた「IPv6シングルスタック」方式について、
簡単にお話しようと考えております。

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ドコモ通信障害の原因わかる、1万8000人に影響――IPv6導入でサーバー負荷上昇
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1386384.html

ケータイWatchより引用

上記のNTTドコモの通信障害でいきなり矢面に立たされた、
「IPv6シングルスタック」ですが、そもそもどうものなのでしょうか?

 

思い起こせば数年前、IPアドレスが枯渇する!なんていうニュースが騒がれましたが、
厳密には「IPv4アドレス」が枯渇するというお話でした。

IPv4は32bitで規格されたものなので、総数は約43億個ということになります。
当初は問題なかったのですが、世界中で使われるようになり、
果てはIoTだとありとあらゆる機器がIPアドレスを求めるようになると、
ついに在庫が底をつくよ、というお話です。

そこで、IPv4よりも多くのアドレスを持てるように、128bitで規格されたのがIPv6になります。
IPv6は約340澗(かん)個という現時点では途方もない数のIPアドレスを発行することができます。

これでIPアドレスの枯渇を気にしなくていい!となるわけですが、
ここで問題が発生します。

そう、このIPv6には対応する機器が必要なのです。

エンドユーザー側の端末だけでなく、サーバーや通信経路の機器に至るまで、
全てがIPv6に対応しないといけないのです。

これは一朝一夕で進む話ではありません。

そこでIPv4とIPv6を共存させる「デュアルスタック」という方式を使って、
IPv6をそっと世に送り出したのです。

 

インターネット10分講座:IPv4/IPv6共存技術

https://www.nic.ad.jp/ja/newsletter/No37/0800.html

一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンターより引用

 

詳しくは引用先をご覧いただくとして、IPv4からIPv6への移行期間をなんとか確保するために、
デュアルスタック方式を採用してきたわけですが、先のNTTドコモはついにIPv4の割り当てを終了し、
IPv6のみを端末に提供する「シングルスタック」方式へと切り替えを行ったということなのです。

今回はモバイル通信の基地局とユーザーの端末間の話だけですので、
ユーザー側は無意識のうちにIPv6のみを取得しているはず、でした。

しかし、ここでいままでデュアルスタックで構成されていた各種機器から、
シングルスタックのための構成の機器に切り替えたところ、
トラフィックが増大してしまい、サービス全体で障害を発生させてしまった、というお話でした。

今回の事例でもわかるとおり話としては、「IPv4でのアドレス提供をやめて、IPv6でのアドレス提供のみにする」ということですが、それを行うには多くの機器の変更が必要であり、
一筋縄ではいかないということをNTTドコモが証明してしまったと言えます。

複雑化してしまったネットワークの世界はスイッチひとつで切り替えができない、
ということを教訓として残してくれた今回の事例を紹介して、本日のお話を終わりにいたします。

 

日々の業務の中でも、安易に変更をすればいいと考えたりしませんか?
それを行うことで発生する影響はキチンと考慮することをオススメいたします。