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秘書になって思う事【後編】

このお話は2回に分けての続きですので、よろしければ前編もご覧ください。

 

新卒でいきなり秘書職になって自分なりに秘書職がわかってきたかな?という前回までのお話でした。
今回はその続きになります。

 

 ■転職後に感じたこと

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 さて、最初の会社で秘書のノウハウを学んだと自負していた私でしたが、次の会社でまだまだ未熟だと思い知らされました。

 日系メーカー企業で本部長の秘書を担当したのですが、これまでの役員秘書とは仕事内容が全く違いました。

 役員秘書の仕事では、どちらかと言えば社外への社交に大きく偏っていました。

 上場企業の役員となれば財界や社外の取締役などの役職で声がかかる事が多く、様々なお付き合いが増えます。来客、訪問、贈り物、慶弔対応など、失礼のないよう優先的に社外業務へ注意が向いていました。

 対して事業部長秘書は、実務として社内向けの業務が圧倒的に多いと感じました。

 もちろん社外とのやり取りも少なくありませんが、社内調整が際限なくあるのです。そして社内調整の進捗のスピードの遅さ。これまで役員秘書としていろいろと優遇してもらっていた事を痛感しました。

 そして上司は早朝から夜まで会議等スケジュールびっしり。私も基本的に20時より早く帰れる日はほとんどなかったです。

 多忙でしたがいつも周囲に気を使って、暇さえあればダジャレばかりの上司でしたので、仕事はキツさより楽しかった方が大きいですね。

 

 部員は120人強の人数で、手がかかる事もありましたが、みんな何かしら助けてくれたりして、秘書としての孤立感は感じず疲れが吹っ飛んだ事が多いです。有難かったですね。

 

 秘匿事項に関わる秘書は孤立感をよく感じますが、事業部って忙しいけど居心地いいなと思いました。

 

■秘書職とは?

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 秘書をしてきて思うのは、究極やはり 『対 人』 のお仕事なんですよね。

 人間関係次第で仕事の進捗度も情報量も変わるし、助けてもらえると嬉しくて辛さが消える。モチベーションも上がります。お返しをしたくなります。

出会いやご縁は多くの事をもたらしてくれる、貴重なものです。

 考えが合わなかったり害があると感じた人間関係は切って良いと思いますが、人それぞれ色々な考え方や価値観を学べるチャンスでもあります。

 遠くからチラ見するくらいで観察してても、おもしろいかもしれませんよ。相手との距離の取り方の勉強にもなります。

 人との出会いに限ったことではないですが、「ご縁」を大切にしていると、視野が広がり物事の見方も変わって、今まで見えなかった様々なチャンスが舞い込んでくる気がします。損得勘定はこの際捨てましょう。

 繋がっていくご縁は続くし、切れるものはしばらくしたら勝手に切れていくから気にしない。

 そして、ご縁に助けてもらっていることを自覚して感謝して過ごすこと。

 出来る範囲で恩返ししたり、助けてくれた人に感謝の言葉をしっかり伝えること。

 担当する上司の人格で左右されてしまう秘書という仕事で編み出した、私の究極のコツです。