在宅ワークが増える中、今まで顔を合わせて確認できた事がリモートでするようになるとお互いの意思疎通が難しくなり、行き違いや思い違いが増えてきます。
相手が何を言いたいのか、何を求められているのかをくみとることも秘書の仕事です。
今回は、私が考える意図のくみとりのコツを書いていきたいと思います。
1,伝わったことが伝えたこと
意図をくみとる以前に、伝え方にも注意が必要です。
相手の意図を間違えてしまう原因として、伝える側の言葉が足らないという事が多くあるからです。
以前、上司からこう言われました。「伝わったことが伝えたこと」。
相手に誤って伝わったのであれば伝えた側が悪い、という事です。
伝える側の言葉が足りない場合は、必ず相手に意思の確認する。
だからといって長すぎるとかえって何を言っているかわかりにくくなりますので、簡潔に過不足なく情報を伝える事を心掛けこと。初心に帰って基本を気をつけていると、行き違いを防げるのではないでしょうか。
2,意図のくみとりのコツ
意図をくみとるコツは、背景にある理由や目的に着目することだと思います。相手が抱いている目的やイメージが、その理由のなかに存在するからです。
例えば上司に指示されたとき、指示のみに意識が集中してしまいますが、それだと求められているものが理解できず、結果的に上司のイメージした指示と食い違いが生じてしまいます。必要なのは、ずばり観察力と推理力(洞察力)です。
観察力をつけるには、まず情報収集をする習慣をつけることです。身近な所から始めると良いです。アナログ的ですが自分の目で見て、聞いて、感じた情報を得ます。
経験で身に付くことだと思うので、最初はむずかしいかもしれませんが、普段から変化や目に入る情報に気をつけていると些細なことにも気づくことができます。そして、その情報の点と点を結びつけていけるようになります。
また、読書は推理力をつけるのにおすすめです。
学生時代の国語の勉強で、作者が言いたいことや要約する問題があったかと思います。簡単に言うと、あの手法が話し手の意図をくみとる考え方のコツです。私は苦手でした。感じ方はそれぞれじゃない?とよく思っていました。あの勉強には意味があったんですね。
そんな私は推理小説で少し独特の読み方をするのですが、もしかしたら観察力のトレーニングになっているかもしれません。
まず登場人物たちを理解し、次に結末ページで犯人を知った上で、最初から読むのです。
犯人の心理を推理するという変わった読み方で本来の事件推理の楽しみ方とは違うのですが、推理と観察の習慣がつくような気がしています。
まとめ
秘書にとって語学力などはもちろん重要なツールですが、意図をくみとるという察する力は、目に見えない大切なスキルだと思います。
自分の付加価値をつけることにも繋がっていくのではないでしょうか。