前回、iOS 14へのアップデートにて、IDFA利用に関して許諾を得る必要があると申しました。出稿側はある程度準備が計測ツールなどは、iOS 14に対応したSDKをリリースし着々と準備が進んでいますが、広告掲載をするアプリメディア側はどの様な状況でしょうか?
■Facebookの声明
広告出稿側は、効果測定ツールを初め、DSP(Demand Side Platform)などが注意喚起をしていたが、メディア側への注意喚起は8月26日にFacebookがAudience Networkのブログにて告知しました。1st Party Dataを数多く持つFacebookですが、外部ネットワークであるAudience NetworkはIDFAを用いて、1st Party Dataと付き合わせて正確なターゲティングを行っている為、IDFAが使えなくなるとターゲティングの精度が落ち、テストでは50%以上収益が落ちたと伝えています。そして「ビジネスにおいて、コロナ禍で困難な時期に、iOS 14へのアップデートにより、アプリ開発者や広告主の大半を傷つける」と記しています。また、iOS 14がリリースされるまでには、FacebookはAudience NetworkのSDKのアップデートを行うと伝えています。
■対策法
この事は、FacebookのAudience Networkだけではなく、他のSSP(Supply Side Platform)やアドネットワークでも同様な結果になるでしょう。対策としては、DSP、アドネットワークはAppleへ広告ネットワークとして登録し、認定される必要があるため、Appleに登録しSKAdnetworkに対応したSSP、アドネットワークのSDKのアップデートをいち早く対応をしましょう。また、広告出稿側と同様にIDFA利用の許諾を得られやすい様なスキームを検討しましょう。
実際は、ユーザーのIDFA利用の許諾次第になりますが、大きく収益が減少する可能性が高いため、十分に注意を払う必要があると思います。
■開始時期の変更【速報】
6月のWWDC(世界開発者会議)で、9月からIDFAの利用に制限を掛ける予定でしたが、Appleはこの制限の適用に関して、「来年の初め頃」まで延期したようです。