OOK75 prezensurudansei20131223 TP V

調査でペルソナを深める

前回、ペルソナの仮定を行いカスタマージャーニーマップの制作について話させていただきましたが、
より確度を高めるために、ペルソナを深堀り、言い換えるならば顧客の理解を深めるということになるでしょう。まず、顧客の理解を深めるためには、いろいろな調査をする必要があります。

■仮説のブラッシュアップ

仮説を立て、その仮説を検証するのですが、まず仮説をどの様に立てるべきなのでしょうか?

仮説を立てる為に、仮の仮説を立て、仮説検証の意図を明確にする必要があります。

仮の仮説や、仮説検証の意図を明確にしておかないと、何の為の調査か。。。

多くの場合は、「商品を買ってもらう」、「キャンペーンに参加してもらう」為に何をすべきか?ということになりますが、
それすら明確にできていないと間違いなく迷走します。

前回の記事の例でいえば「男性はどんなタイミングでアイスを食べたくなるのか」と明確な調査目的を立てて、

「お酒の〆としてアイスを食べたくなる」という仮の仮説を立て、仮説として成立するのかどうか確認する必要があります。

仮の仮説の形を作る方法としては、顧客へのインタビューがよくあるパターンです。
1対1であったりフォーカス・グループでのインタビューを実施するのですが、ここで一つ落とし穴があります。

インタビューの内容をそのまま結果としてしまうことです。

お客様にとっては、この様なインタビュー自体が特別な体験で、インタビュー自体が圧力になったり、

面倒なことなので、適当に回答されることが多々あります。

ですので、顧客へのインタビューは仮の仮説をブラッシュアップさせ仮説として昇華させる為の作業、もしくは、新たな仮説の発見の場として考えてください。

「とりあえず調査してみよう」では何も生まれません。

MIYA1105677 TP V

■そして定量調査へ

さて、ここまでの仮説はあくまでも、定性調査で導き出されたものになります。

定性的な仮説を、数字化を行うことにより定量化して、仮説の検証を行う必要があります。

ここで定量調査としてアンケートであったり、Webでの広告出稿を行うわけですが、ここでも事前に結果の推測が必要になります。

前回の記事の例を引き続き使いますが、「男性はどんなタイミングでアイスを食べたくなるのか」と言う調査目的で、
仮説として「お酒の〆としてアイスを食べたくなる」、そして、グループインタビューの結果から

「入浴後にアイスを食べたくなる」、「運動後にアイスを食べたくなる」の3つの仮説が導き出されました。

この仮説を持って、定量調査を行うわけですが、定量調査を行う前に、

結果の推定を行い仮の基準を作り、それを基に調査結果を判断する必要があります。

例えば、1位は「お酒の〆」、2位は「入浴後」、3位は「運動後」と順位を仮定し、理由としては、アイスを食べる=火照った体を冷やす為の行為として仮定します。
結果の推定を持って定量調査を行った結果、順位は想定通りの1位「お酒の〆」、2位「入浴後」、3位「運動後」でしたが、理由は異なり、アイスを食べる=二日酔い予防になりました。
結果の推定がなければ、単なる結果にすぎませんが、結果の推定があれば、考察や議論、新たな調査ができます。

例えば、なぜ二日酔い対策にアイスを食べるのか?を生理学的に突き詰めてみたり、県別のお酒の〆におけるアイスクリームの比率を出してみるのも面白いでしょう。


今回の場合は、順位は想定通りでしたが、理由が異なりました。

この結果を受けて、なぜこの理由なのかを考察や調査を行えば、カスタマージャーニーマップの確度を高めるだけでなく、新たな顧客ともコミュニケーションを取ることが可能になるでしょう。